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幼少期

 父・陳立憲(陳氏19世伝人、中国国家優秀指導員)から家伝の陳氏太極拳を学ぶとともに、叔母・陳立清(陳氏19世伝人、著名太極拳大師)より厳しい指導を受ける。

 1970年代後半、中国では文化大革命の終息とともに各種の武術表演大会が徐々に復興しており、この頃、陳沛山老師は、沁陽市の代表として出場した河南省新郷地区の武術大会において、数回にわたって優秀な成績を収める。

青年期

 陳氏太極拳一路、二路、推手、剣、刀、锏(鐗)、棍、春秋大刀など、各種器械を含む伝統の武芸に深く通じるとともに、河南省や山西省の地で陳氏太極拳を伝拳。また太極拳の攻防技法や理論研究にも熱心に取り組む。

 1979年には新郷地区武術隊の選手に選ばれたが、大学進学のために河南省の大会や全国大会への出馬は断念。しかしその一方で、陳氏太極拳小架式の保存、普及、発展に情熱を傾け、陳氏太極拳を世界中に普及するために尽力した。

1988年来日以降

・1992年、日本にて陳氏太極拳協会を創立。主席として陳氏太極拳の指導、普及活動を行う。

・2000年、妹、陳沛菊(中国全国大会で優秀、体育委員会武術や太極拳担当)老師とともに国際陳氏太極拳聯盟を創立。中国、韓国や欧米諸国等 世界各地において太極拳講座を開催することで、健康と平和を愛する人々に太極拳文化を広め、国際文化交流の架け橋となるよう尽力。

・2001年より数年毎に、フランス、ドイツ、中国、イタリア等世界各地において、国際太極拳文化交流大会などの国際大会を企画・運営してい  る。

・2003年、新たに「四正太極拳」を編成した。これは「伝統武術の精髄を現代社会に活かしながら現代人の健康づくりに貢献すること」を目的と して、初心者でも伝統太極拳を学びやすく簡易化したもので、現在まで各地で講習会や交流会を行っている。

・2004年、第19回太極拳全国交流大会にて招待表演を、2005年には第4回日中武術国際友好演武大会にて特別演武を行うなど、以降各地の諸大会 で招待表演を行う。

・2014年、「四正太極拳」に基づいた、「四正太極剣」を編成して世界中への普及展開活動を行っている。

 以上主な略歴を掲げましたがこの他にも多くの活動を行っています。また現在までに陳沛山老師の教えを受けた学生達の多くは、世界各国の武術大会において優秀な成績を修め、その地の武術界において活躍しています。

 一方、社会的貢献としては、中国四川省汶川大地震の募金活動や、東日本大震災ためのチャリティ募金講習会などをも積極的に開催し、太極拳を通じた平和活動を推進しています。

陳老師が教える太極拳

 陳沛山老師は、太極拳の「全面保存」、「自然衍生」、「進化発展」を提唱し、特に、その精華と真髄の保全と伝承とに重きをおいて、その生命力としての衍生、進化、発展を推進しています。武術や太極拳は、「人間育成における重要な要素の一つである」との考えから、その商業化(商品化)に対しては、危惧の念を抱く立場をとっています。そのため前任地である八戸工業大学での在任期間中は、太極拳や武術を通じての人格形成を考えて、“太極拳と人間形成”という共通科目を開設していました。その科目は、歴史、孔子や老子、礼儀文化などの講義を含めた太極拳の指導を行って、運動能力の向上、性格形成、精神の陶冶、自立自強の心理的健康効果を齎す教育活動を行うものでした。この優れた教育方式は、現地のNHK放送局の取材を受けて報道されています。

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